高専だより
令和6年3月掲載号(最終号)
退職者挨拶
一般教養部 久保木 祐生
感謝と想い
非常勤講師の頃から9年間にわたり、茨城高専で過ごしました。
在職中後半はコロナ禍、戦争など閉塞感を感じる情勢が続きました。閉塞感を感じる時こそ「考える」ことが大切だと思います。「考える」ことは、「自由で主体的」です。何について、どのくらいの時間、どう考えるか・・・自分次第です。「考える」ことで自分の生き方も少しずつ変化していくはずです。
これまでに共に過ごした学生のことは今でも心に残り、ふと「今、何をしているだろうか。元気だろうか。」と想うことがあります。これからも皆さんのことを遠くから想い、応援しています。
お世話になりました学生、教職員の皆さん、ありがとうございました。また、どこかで。
化学・生物・環境系 グスマン ルイス
Valuable Experience
茨城高専での21年間は毎日新たな挑戦と多くの出会いでした。学生さんはじめ、教職員、企業の方々、色々たくさん助けて頂き本当にお世話になりました。感謝しています。
時代の変化とともに「国際化」、「JABEE」、「グローバリゼーション」コロナ禍まで経験いたしました。その中で技術研修、語学研修の指導、大学や企業との共同研究、一関高専との教員交流、サッカー部の監督・顧問、フットサル同好会顧問、国際交流副センター長、寮務主事補、学生主事補など多くの忘れられない経験をさせていただいた事は、私にとって宝物です。
最後になりましたがコロナ禍はまだまだ続いておりますが、皆様の健康と茨城高専のますますの発展を祈念しています。
卒業生挨拶
機械・制御系5年1組 秋田 瞬
高専生活を経て
僕の高専生活は、前期中間テストの平均点順位が学年最下位という絶体絶命の状況から幕を開けました。高専に合格して満足し、勉強を怠ったことによる当然の結果ではありましたが、当時は赤点の教科をどう取り返すかに頭を悩ませていたのを覚えています。この出来事で日々の勉強の大切さをひしひしと実感しました。
高専の卒業を間近に控えた今、高専の卒業生として、また社会人として世に出ていく心構えが出来ているかといえば、正直まだまだ至らない点も多くあると考えています。しかし、この5年間の高専生活で自らは確実に成長できているという自負もあります。この5年間で積み上げてきた経験と力を、今後の人生に活かしていきたいです。
最後に、この5年間大変お世話になった先生方、共に切磋琢磨した友人達に感謝致します。本当にありがとうございました。
機械・制御系5年2組 市毛 輔
常に自を律し、大いに創造する。
高専に入学する人の割合は、日本にいる中学生全体の約1%。そんなマイノリティの塊のような学校だからこそ、自分の個性を最大限に伸ばすことができた五年間だったと実感しています。
私は音楽に向き合う機会として、茨香祭やROCK in NITICのステージで、Tusqとしてパフォーマンスしたことが、高専生活の中で一番楽しく、これからの自分に大きな影響を与えたと考えており、同時にそれは高専だからできたことだと思っています。
そんな環境を提供してくれた高専や先生方を始めとしたすべての方々に、最大の感謝を申し上げます。五年間、大変お世話になりました。
そして最後に、軽音楽部の後輩たちへ。
深刻な状況から我々の同好会を救ってくれて、本当にありがとう。君たちは、我々卒業生の誇りです。これからの活躍を心から祈っています。
電気・電子系5年 小川 顕
心地よい焦りと共に歩んだ5年間
気が付けば、最後の定期試験が終わり、残すところ卒業研究のみとなりました。振り返ると、常に焦りを抱えながらも成長できたと感じる5年間でした。
高専生活は講義や環境の面で多くの苦痛と刺激を与え、私を成長させてくれました。英語での講義や実験にレポートといった高専特有の経験は、苦しいと同時に面白く、知識と自律性を身につける機会となりました。この経験を通して夢を見つけるに至りました。高専の仲間達が趣味や夢に熱中し、技術力を高める環境に刺激され、「今のままで昔の私に誇りを持てるだろうか」と常に焦りを感じていました。しかし、その焦りに対し臥薪嘗胆の思いで努力し、第一志望の大学に編入することができました。
友人や先生方、そして多量の珈琲とラーメンのおかげで、非常に充実した高専生活になりました。ありがとうございました。大学進学後も、珈琲の摂取量には注意しながら、邁進していきたいと思います。
情報系5年 太田 元輝
あっという間
この5年間、様々な人と出会いたくさんの思い出を紡ぎましたが、それを今思い返そうとすると、1本の映画のようにあっという間だったと感じます。
優しい先輩や気の合う仲間、慕ってくれる後輩と出会い、一緒に切磋琢磨してきた弓道部。部活での交流が楽しかったのはもちろん、校内ですれ違ったとき声をかけてくれる友人が増えたことが何よりうれしかったです。クラスでは一緒に遊んだり飲みに行く友人ができ、ビリヤードや宅飲み会、お泊り麻雀など、忘れられないくらい濃く楽しい時間をともにしました。楽器という最高の趣味に出会わせてくれた友人にはとても感謝しています。
築いてきたこれらの楽しく新鮮な日々が、5年という時間をあっという間に感じさせてくれたのだと思います。
共に歩んだ友人たち、勉強や進路の相談に乗ってくれた先生方、支えてくれた家族、どの方々も今の私を作るかけがえのない存在です。5年間、本当にありがとうございました。
化学・生物・環境系5年 塙 未桜
5年間を振り返って
とても恵まれた環境で5年間を過ごすことができました。入学式で緊張していた私に話しかけてくれた2組の友人、一緒にたくさんのステージを創り上げた吹奏楽部の仲間、数々のレポートやテストを乗り越えたC系のクラスメイトには深く感謝しています。そして、質問や相談に親身に応えてくださった先生方、毎日欠かさずにサポートしてくれた家族には感謝してもしきれません。
高専では中学生時代から興味のあった理数系の専門知識を身につけただけではなく、インターンシップや学会参加を通して多くの刺激を受けました。ここで得た経験を糧にして、これからも成長し続けるつもりです。学びに満ちた学生生活は、私の未来を創るかけがえのない時間になりました。
機械・制御系5年生1組 ティヴァカラン ヴィーラン
架け橋を渡りながら:三年間の旅路と感謝
三年前、異国の地、日本での学びの旅が始まりました。その時、私はただの学生でしたが、今は違います。この工業高等専門学校での経験は、私の人生にとってかけがえのないものとなりました。
私の学びは、ただの知識の習得に留まりませんでした。ここでは、夢を追いかける勇気、困難に立ち向かう強さ、そして何よりも、互いに支え合う大切さを学びました。異文化交流の中で、私は多様性の価値を深く理解し、新たな視野を開くことができました。
この三年間、私は多くの挑戦に直面しましたが、それらはすべて、成長への階段でした。先生方の献身的な指導のもと、私は技術だけでなく、人間としての成熟も追求しました。
同級生との絆は、これからの人生においても、変わることのない財産です。
今、私は新たな旅立ちを迎えますが、この場所での学びと経験は、私の心の中に永遠に残ります。未来への道はまだ見えませんが、この三年間で培った力を胸に、自信を持って歩み出すことができます。
先生方、同級生、そして支えてくれたすべての人々に、心からの感謝を申し上げます。私の旅はここで終わりではありません。これからも、学んだすべてを生かし、それぞれの夢に向かって、果敢に挑戦していきましょう。ありがとうございました。
機械・制御系5年1組 マームディン ビン マームド
四季を超えて:挑戦と成長の旅路
四年間の留学生活は、一言では語り尽くせないほどの価値がありました。この工業高等専門学校での日々は、単なる学問の追求だけでなく、自己発見と人間成長の旅でもありました。留年の経験を含め、すべてが私を形成する重要な一部となりました。
留年は、私にとって大きな挑戦でしたが、同時に貴重な学びの機会でもありました。困難を乗り越える中で、私は耐え忍ぶ力と、自分自身と向き合う勇気を得ました。それはまた、友情の真価と支え合う大切さを教えてくれました。
この経験を通じて、私は失敗を恐れず、常に前進し続けることの大切さを学びました。先生方の熱心な指導と、同級生たちの励ましに支えられ、私は自分自身の限界を超えることができました。
今、卒業を控え、新たな旅立ちに胸を躍らせています。しかし、この場所での学びや出会いが私の人生に与えてくれた影響は、これからもずっと私の中に生き続けます。留年を含めたこの四年間が私にとって、ただの時間の経過ではなく、自分自身を成長させるための貴重なプロセスであったことを、心から感謝しています。
先生方、同級生、支えてくれたすべての人々に、最大の感謝を込めて。私たちの旅はまだ続きますが、ここでの経験が私たちの羅針盤となり、これからも前進し続ける勇気を与えてくれることでしょう。ありがとう、そして、さようなら。
機械・制御系5年2組 ヌル アイン ソフィナ ビンティ モハマド ズキフリ
夢の追求:新たなる挑戦の始まり
高専での3年間は、私にとって充実したものでした。これまでの学びや経験が、私の将来に向けた基盤となっています。この3年間は、単なる学業の追求だけでなく、自己成長や新たな挑戦に立ち向かう場でもありました。
高専生活で最も印象に残ったのは、図書委員と国際交流同好会のリーダを任せてもらいました。他の学生と協力して目標に向かって努力する中で、リーダーシップやコミュニケーション能力を磨くことができました。また、失敗や挫折も経験しましたが、それらを乗り越えることで、より強い自分に成長できたと感じています。
また、高専では新しい趣味や興味を見つけることもできました。特に、吹奏楽部やバレーボールへの参加は、私の人生観や価値観を豊かにしました。異なる文化や考え方に触れることで、より広い視野を持つことができました。
卒業が近づく今、私の心は不安と期待が入り混じっています。これまでの経験や学びが私を支え、新たな一歩を踏み出す勇気を与えてくれています。将来も、自己の成長を続け、社会に貢献できるよう努め、高専で出会った皆様に心から感謝いたします。先生方や友人たちの励ましと支えがあったからこそ、私はここまで成長することができました。これからも、皆様との絆を大切にし、新たな未来に向かって進んでいきます。
機械・制御系5年2組 ポンサンティチャイ ピヤチェート(ノーイ)
ありがとう、高専
新春を迎え、卒業の時節が迫るなか、心は喜びと感慨に包まれます。かつて母国を離れ、高専に入学したあの少年も、今や卒業の瞬間を迎えていることでしょう。日本語がまともに話せなかった自分が、ここまで成長できたとは驚愕でした。
高専での日々は、まるで一瞬の夢のようでした。楽しい学校生活、情熱的な勉強、仲間との絆、そして先生方からの知恵、すべてが今の私を形作りました。しかし、その日々は過ぎ去り、「時は戻らない」という言葉が胸に響きます。別れの時が来ても、その風景は心に刻まれています。振り返れば、友人との笑顔やまじめな勉強の姿が鮮明に思い浮かびます。
先生方、友人たち、そして高専の一員としての誇りに、深く感謝申し上げます。これからはそれぞれが次なる道へと進みますが、高専の精神はいつも私たちと共にあると信じます。私は専攻科に進学し、再び高専の門をくぐります。新たな挑戦に向けて、精一杯頑張っていきたいと思います。
ありがとう、高専。そして、未来へ。
情報系5年 サルン ソクン ヴィソット
茨城高専、日本での3年間
「日本で留学しよう!」カンボジアの高校時代、友人がそう言った。日本の文化、人々、技術にいつも憧れを抱いていた私は、一生懸命に応募し、幸運にも受け入れられました。その後、わずか6ヶ月の日本語学習をしてから、茨城高専の3年生に編入しました。
振り返れば、その3年間はあっという間に過ぎ去ったと、今に書いている僕が突然、感じています。始めの頃に、日本語力が足りなくて何もかも大変でしたが、気づけば時間が経つにつれ、授業や友達、先生方のおかげで、少しずつ改善されていきました。これにより、高専での生活も日本での体験もより充実させることを出来ました。茨城高専で積み重ねた知識と経験を来年からも、大学で続いて頑張っていきたいと思います。最後に、この3年間を通じて支えてくれた友人、先輩、先生方に、心より感謝いたします。
情報系5年 ソニンバヤル トゥグスジャブフラン(トゥグスー)
高専への感謝
留学生としての日々は挑戦と成長の連続でした。言葉や文化の違いに戸惑うこともありましたが、先生方や仲間たちが常に理解と協力を示してくれました。それによって、私は自分の枠を超え、新たな可能性に挑戦する勇気を得ることができました。
高専の先生方には特に深い感謝の意を表明いたします。私の質問や疑問に丁寧に応えてくださり、異なる背景を持つ留学生にとっても居心地の良い環境を提供していただきました。先生方のご尽力によって、私は自分の専門分野において着実なスキルを身につけることができました。
卒業を迎える今、これからも高専で学んだ知識や経験を生かし、社会に貢献していきたいという決意を新たにしています。高専での日々が私の未来に大きな影響を与えたことを心から感謝しています。
化学·生物·環境系5年 スイロムポー タナプーム(プーム)
人生の1割
この5年間を過ごした学校からの卒業を間近に控え、様々な感情が渦巻いている。懐かしさ、誇り、そして期待が入り混じった思いをここに書き綴る。
14歳の私に提示された選択肢は、特に将来の希望をまだ見出していない私にとって重みのあるものだった。熟考に熟考を重ねた結果、私は最終的にこの馴染みのない道を歩むことを選んだ。その後の困難な5年間を今から振り返ると、何度も後悔したことが思い出される。しかし、これらの経験が私を人間として成長させた。それゆえ、これを書いている今、私は自分の下した決断に後悔はないと自信を持って断言できる。5年間は長いながら人生の1割に過ぎない。これからも沢山後悔するような選択肢を選んだりするのだろうが、大切なのはそれから学ぶことであるとこの5年間で分かった。
最後に、この5年間、家族、友人、先生方の揺るぎないサポートがなければ、ここまでやってこれなかったことを認めなければならない。彼ら一人ひとりのかけがえのないサポートに心から感謝している。
専攻科機械制御系コース 武石 仁美
ありがとうございました!
7年間たいへんお世話になりました。15歳から22歳というこの7年間は、私の人生において特別な財産となりました。この7年間を乗り越えられたのは、かけがえのない友人に出会えたこと、たくさんの先生方が支えてくださったこと、常に寄り添ってくれた家族がいてくれたおかげだと思います。関わってくれた全ての方に感謝を伝えたいです。
専攻科での研究生活は、自分自身が大きく成長するきっかけになりました。研究を通して学ぶことは研究分野にとどまらず、社会人への準備期間に相応しいものだったと思います。これからは社会人として新たな環境での人生が始まります。これからもっとレベルアップできるように頑張ります!
本当にありがとうございました!
専攻科電気電子工学コース 森谷 公哉
7年間を振り返って
この御挨拶を執筆するにあたり、「思えば7年間って小学校より長いんだね」、そんな会話を研究の最中に後輩と交わしたことを思い出しました。研究室に配属されてからは忙しさを感じることが多くなり時の流れを早く感じていたのだと思います。しかし、思い返してみますと学生時代には多くの経験を積むことができたため、決してただ凡庸な日常だったのではなく有意義な毎日でした。このように価値のある毎日を送ることができたのは、授業のみならず様々な場面においてご指導くださった教員の皆様、同じ時間を共に過ごしてきた学友の皆様、学生生活を支えていただいた職員の皆様のお陰です。皆様、7年間大変お世話になりました。
専攻科情報工学コース 佐藤 季紀
刺激的な7年間
国際創造工学科コースの1期生として、7年間が経過しました。入学したころはほかの学校に比べ自由だということに魅力を感じ、一生懸命受験勉強をしたことを今でも覚えています。本科1年生の頃は定期試験など不安でいっぱいでしたが、様々な個性的な学生や先生から刺激をもらい、とても有意義な学生生活を送ることができました。専攻科では趣味の筋トレの研究を行うことができ、先生方には勉強や研究のこと以外にも様々なことをご指導いただきました。また、専攻科1年生の頃の茨香祭では同期と一緒に素晴らしい出し物をできたことは一生忘れられない思い出です。この7年間楽しいばかりではなく、就職や研究などで悩んだこともたくさんありましたが同期や先生たちのおかげで乗り越えることができました。専攻科に来て良かったです。ありがとうございました。
専攻科応用化学コース 七字 彩香
7年間を振り返って
人生の約三分の一を高専で過ごして、7年間を思い返してみると、とても濃く深く大切な思い出ばかりです。
勉強もレポートも大変だったけれど、放課後学校に残って友人たちと勉学に励んだ日々はかけがえのない宝物であり、振り返れば眩しい青春でした。本科を卒業し、専攻科に進学してからは編入学や就職をした友人たちとは離れてしまいましたが、それぞれが新しい環境でそれぞれの目標に向かって頑張る姿を見て励まされてきました。同じ方向に一緒に進んできた仲間と離れることや慣れた環境が変わることに不安はありますが、これからは遠くから仲間の活躍を祈りながら、高専で学んだ様々なことを糧にして、自分の目標に向かって努力していきます。
私は、個性豊かな学生たちや学生想いで暖かい先生方がたくさんいるこの茨城高専が本当に大好きです。7年間大変お世話になりました。