グローバル教育センター
本校では、平成14年度に国際交流センターを設置して以来、留学生の受け入れや日本人学生の海外研修及び海外の大学等との学術交流といった国際交流活動を積極的に行ってきました。
本校独自の活動として、本校内外での国際交流を深めるために国際交流クラブを立ち上げ、留学生と日本人学生の協力により本校の文化祭(茨香祭)や近隣地域のイベントへの参加活動を行っています。
平成29年度、グローバル教育センターと改組し、交流を超えたさらなる国際化に努めていきます。
留学生受け入れ
本校ではこれまでに、多くの留学生を受け入れてきました。卒業した留学生たちは、日本国内での進学や就職を経て、その後も日本で活躍したり、母国に戻ってその経験を生かして活躍したりと、さまざまな道を歩んでいます。
これまでに本校に在籍した留学生の出身国は、フィリピン、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、バングラデシュ、インド、スリランカ、モンゴル、ブラジル、ベナン、モザンビークの14か国にのぼります。本校には「留学生チューター制度」が設けられており、学生チューターが学業や寮生活をサポートしています。さらに、留学生にはホストファミリーを紹介し、日本の家庭文化を体験する機会を提供するとともに、異国で暮らす彼らの心の支えにもなっています。
また、留学生向けのプログラムとして、日帰り研修旅行や日本語特別授業、卒業記念旅行など、学びと交流の機会を数多く用意しています。ひたちなか国際交流協会が主催する地域イベントにも積極的に参加し、地域社会とのつながりも深めています。
さらに本校では、メキシコ、フランス、タイ、台湾、韓国といった国々からの学生を、短期・長期を問わず交流学生として受け入れており、国際交流のさらなる活性化を図っています。
年度別国別留学生在籍状況(令和7年4月1日現在)
| 国名(Country)/年度(Year) | R3 | R4 | R5 | R6 | R7 |
|---|---|---|---|---|---|
| マレーシア(Malaysia) | 4人 | 4人 | 6人 | 5人 | 5人 |
| インドネシア(Indonesia) | - | - | - | 1人 | 1人 |
| モンゴル(Mongolia) | 4人 | 3人 | 2人 | 1人 | 0人 |
| タイ(Thailand) | 9人 | 11人 | 12人 | 12人 | 10人 |
| ラオス(Laos) | 1人 | 1人 | 1人 | 4人 | 6人 |
| カンボジア(Cambodia) | 2人 | 1人 | 1人 | - | 0人 |
| インド(India) | - | - | 1人 | 1人 | 1人 |
| ベナン(Benin) | - | - | 1人 | 1人 | 1人 |
| モザンビーク(Mozambique) | - | - | - | - | 1人 |
| スリランカ(Sri Lanka) | - | - | - | - | 1人 |
| 合計(Total) | 20人 | 20人 | 24人 | 25人 | 26人 |
タイ・チュラポーン王女サイエンスハイスクール(PCSHs)からの留学生受け入れ
平成30年度4月より茨城高専ではタイ王国チュラポーン王女サイエンスハイスクール(PCSHs)からの1年次留学生の受け入れを開始しました。従来は、国立高専に入学する留学生は2年次から編入学で受け入れていましたが、今回の受け入れは、国立高等専門学校機構とPCSHsが学術交流協定を結び第1学年から入学できるように進めてきたもので、第1学年次受け入れのファーストケースとなります。
タイからの留学生は、卒業後に母国の発展のために活躍することがタイ王国から強く期待されており、来年度以降も継続的に受け入れていく予定です。
タイ・PCSHs留学生受け入れに関するこれまでの取り組み
- 2018年9月4日
- タイ留学生がひたちなか市役所を表敬訪問
- 2018年8月30日
- タイ留学生が県副知事を表敬訪問
- 2018年6月26日
- タイ政府奨学金留学生受入校による状況視察及び受入校連絡会開催
- 2018年6月21日
- タイ王国大使館公使参事官が来訪
- 2018年4月9日
- タイ留学生入学許可証交付式実施
- 2017年8月11日
- サマープログラム実施
- 2017年3月
- 短期受入プログラム実施
海外への留学・研修
海外留学
本校学生が海外留学で履修してきた単位は、そのまま60単位まで本校履修単位として認められます。これまでに7名の学生がアメリカやニュージーランドの高校等に留学しています。
- 【フランス留学報告】
機械工学コース 戸﨑烈さん - 【オーストラリア留学報告】
電気電子工学コース 小飼尚輝さん - 【イギリス留学報告】
機械工学コース 戸﨑烈さん - 【フランス留学報告】
電気電子工学コース 小飼尚輝さん
海外研修
本校では、これまで多くの学生を海外研修に派遣してきました。2024年度は、フィリピン・セブ島での語学研修をはじめ、タイ高専、韓国・朝鮮理工大学、マレーシアやシンガポールでのフィールド研修、フランス・ルーアン応用科学大学への派遣など、幅広い国際派遣プログラムを実施しています。
これらの経験を通じて、学生は語学力だけでなく、異文化理解や課題解決力、行動力を養います。
学術交流協定
本校は海外の多数の大学と学術交流協定を結び、学術的・文化的な交流を行なっています。交流が長く続いているものとしては、平成元年にフランス国立ルーアン応用科学大学(INSA de Rouen)との間に学術交流協定を結び、翌年の平成2年から同大学の学生を日本国内での研修に受け入れ、平成3年から本校学生の同大学への派遣を開始しました。
近年の例では、平成22年、韓国の朝鮮理工大学との間に学術交流協定を結び、同年から本校の専攻科生が朝鮮理工大学でのインターンシップを行いました。平成23年度から朝鮮理工大学の学生が本校で研修を行っています。
交流協定一覧(令和7年4月1日現在)
| 機関名(Organization) | 国名(Country) | 締結期間(Conclusion Period) |
|---|---|---|
| 朝鮮理工大学 (Chosen College of Science and Technology) |
韓国(South Korea) | 2010.5.14~ |
| ガジャ・マダ大学職業訓練大学 (Vocational College Universitas of Gadjah Mada) |
インドネシア(Indonesia) | 2020.6.18~ |
| グアナファト大学 (University of Guanajuato) |
メキシコ(Mexico) | 2021.4.16~2026.4.15 |
| 中興大学 (National Chung Hsing University) |
台湾(Republic of China) | 2016.3.1~ |
| ルーアン応用科学大学 (National Institute of Applied Science of Rouen) |
フランス(France) | 2019.3.19~ |
| プリンセスチュラポーンサイエンスハイスクール・ペッチャブリー校 (Princess Chulabhorn Science High School Phetchaburi) |
タイ(Thailand) | 2024.6.10~2029.6.9 |
オンキャンパスの国際化
令和6年度には、タイ・シンガポールの学生を招聘し「KOSEN GlobalCamp 2024」を開催。海洋プラスチック汚染の解決を目指す8日間の国際共同プログラムを実施しました。鉾田市の自然豊かな施設で寝食を共にし、三か国混成チームで英語による議論や発表を重ね、実現可能性の高い提案を行いました。
また、JAMSTECや水族館での学び、日本文化体験、スポーツや天体観測などを通じて交流を深め、国境を越えた友情と相互理解を育みました。
本プログラムを通じ、学生たちは技術者としての視野と国際感覚を養い、語学や海外留学へのモチベーションが大いに向上しました。

KOSEN GlobalCamp 2024
地域での活動
本校はひたちなか市国際交流協会と協力し、国際交流文化祭、ひたちなか夏祭り、多文化交流イベント「こくさいちゃんカフェ」などに留学生とともに参加しています。
また、市内のこどもたちに外国の文化に触れてもらうことを目的に、夏休みに「グローバルサマースクール」を開催しています。令和6年度はベナンからの留学生が講師となり、母国の文化を紹介し、アフリカの太鼓「ジャンベ」による音楽を披露しました。
司会もタイとマレーシアからの留学生が務め、続いて行われた簡単な太鼓制作ではアフリカの色を取り入れた個性豊かな太鼓が完成し、楽しく学びながら国際交流を深める機会となりました。
留学生支援拠点校
本校は、第2ブロックの留学生支援拠点校として、ブロック内の留学生を対象にさまざまな支援を行っています。オンラインミーティングを通じて留学生同士のつながりを育み、対面での相談にも応じています。また、夏には第2ブロック内の高専と連携し、毎年「日本語サマーキャンプ」を開催しています。
生きた日本語を身につけるとともに、高専で学ぶ留学生どうしの交流を深めることを目的としています。

日本語サマーキャンプ






