コンテストで活躍した学生が活動成果を報告しました
7月16日(木)、本校大会議室において、各種コンテストで優秀な成績を収めた学生による活動報告会を開催しました。

報告会では、情報系3年の大崎 陽介さんと、学生チーム「Tech.AGRI」の機械・制御系3年の中垣 陽斗さん、藤原 ほなみさん、電気・電子系3年の濵本 夏芽さんが、それぞれの活動内容やコンテストでの成果を発表しました。
複雑な模様を利用した新しい認証システム
大崎さんは、「令和7年度パテントコンテスト」において、「ユーザー認証方式」を考案し、優秀賞(出願支援対象)を受賞しました。また、受賞後は特許出願の支援を受け、特許査定を受けました。

大崎さんが考案したのは、「ライフゲーム」と呼ばれる、コンピュータ上の模様が一定のルールに従って変化する仕組みを利用した認証システムです。
一般的なパスワード認証とは異なり、入力された情報やユーザーの情報から初期状態や変化のルールを作り、複雑に変化した模様を本人確認に利用します。初期状態や変化のルールを知らなければ、元の情報を推測しにくくすることを目指した仕組みです。
大崎さんは、将来、量子コンピュータなどの計算技術がさらに発達することも見据え、より安全な認証方法の実現を目指して、アイデアをプログラムとして形にしました。

担当教員のコメント 片岡 隆史(国際創造工学科 一般教養部)
数学研究同好会に所属している大崎さんは、優れたアイデアマンです。彼が中学校の頃から温めていたアイデアを、私に語ってくれたのが、コンテスト出場のきっかけでした。私は情報の専門家ではないのですが、彼の熱のこもった説明を聞いているうちに、彼のアイデアの凄さが徐々に理解できるようになりました。
今回の授賞は、大崎さんの卓越した構想力と実行力、ならびに多くの方々の温かいご支援の賜物と存じます。数学を活用した優れたアイデアを、これからも数多く世の中に送り出してくださることを楽しみにしています。
謝辞
本取組にあたり、本校国際創造工学科情報系の安細 勉 教授より貴重なるご助言を賜りました。また、弁理士の藤澤 優 先生よりパテントコンテストのご指導を頂き、弁理士の金山 義信 先生より特許出願のご支援を頂きました。この場をお借りし深く感謝を申し上げます。
茨城県の干し芋を生かしたアイデアを提案
学生チーム「Tech.AGRI」の中垣さん、藤原さん、濵本さんは、5月に開催されたアイデアプランコンテスト「IBARAKI AIRPORT DREAM PITCH ~地域と共に未来へ羽ばたく挑戦~」において、優秀賞を受賞しました。

3人は、茨城県の特産品である干し芋をテーマに、「茨城のさつまいもを生かした地域ブランド戦略」と題して、二つのアイデアを発表しました。
一つ目は、3種類の干し芋を食べ比べ、甘さ、硬さ、粘り、香り、好みなどを入力すると、その人に合った干し芋を紹介するシステムです。集めたデータを分析することで、年代ごとの好みを調べたり、新しい商品の開発や販売に役立てたりすることも目指しています。
二つ目は、干し芋の製造時に生じるサツマイモの皮などの残渣を活用した食品づくりです。残渣から酵母を作り、その酵母を使ってパンを製造する方法を提案しました。さらに、茨城空港の売店や機内食などで販売することで、食品ロスを減らしながら、茨城県の魅力を発信するプランを示しました。

担当教員のコメント 二田 亜弥(国際創造工学科 専門共通教育部)
Tech.AGRIは日頃からさまざまなことに興味を持ち、自ら考え、主体的に行動できるチームです。教員から指示を待つのではなく、自分たちから先生方や地域の方々に積極的に声をかけ、計画を立てて一歩ずつプロジェクトを前に進めてきました。
また、地域の課題を自分事として真剣に考える姿勢が今回の成果につながったのだと思います。ひとりひとりがそれぞれの強みを生かし、自分の役割に責任を持ちながら協力し合う姿もこのチームの大きな魅力です。
これからも、自由な発想と挑戦する気持ちを大切にしながら、地域とともに学び、のびのびと活動を続けていってくれることを期待しています。
謝辞
本活動の一部は、公益財団法人電気通信普及財団「ネット社会課題対応援助」の支援を受けて実施いたしました。ここに記して謝意を表します。
学んだ技術で社会の課題を解決
発表後、伊藤校長からは、ライフゲームを認証に活用する新しい発想や、茨城県の特産品を生かした技術面・ビジネス面の両方に優れた提案について、称賛と祝福の言葉が贈られました。
今回の発表では、高専で学ぶプログラミングや数学、ものづくりの知識が、情報セキュリティや食品ロス、地域活性化など、身近な社会の課題を解決する力になることが紹介されました。
本校では、学生一人ひとりの興味や疑問から生まれる挑戦を大切にし、アイデアを実験やプログラミングを通して形にしていく活動を、今後も積極的に支援してまいります。受賞された皆さん、誠におめでとうございます。

