高専スタートアップ
教育環境整備事業

高専スタートアップ
教育環境整備事業とは

本事業は、アントレプレナーシップ教育に取り組む計画のある高専に対して、高専生が起業を含め自由な発想で集中して活動にチャレンジできる起業家工房(試作スペース)の整備など、スタートアップ人材育成に資する戦略的な取り組みを推進するもので、2023年度よりスタートしました。

地域をフィールドに活動し、社会課題解決のため学生が自らの技術を鍛え、地域活性化に貢献することを目的としています。

これまでの取組み

  • キャリア教育導入の成果
    5年一貫キャリア教育のスタート、キャリア支援室設置による自律なキャリア形成意識の醸成
  • アントレプレナーシップ教育の実績
    1. MIPPEプログラム(専攻科生による地域課題解決教育プログラム)
    2. MIPPEプラス(本科学生による地域企業課題解決プログラム)
    3. 小中学生向けプログラミング教育(学生主体プログラミング教育)
    4. 学外コンテスト活躍
      (プロコンや国際ハッカソン大会でのソフトウェア開発能力認知)
      (総務省主催WEB-IOTコンテスト3年間連続最優秀賞受賞)

本校が掲げる戦略的な取組みの構想

これまでの実績の特長を戦略としたスタートアップ支援の拡充を図る。

  1. STEP 01 キャリア・ビジネス
    関連知識
  2. STEP 02 メディアデザインラボ活動
  3. STEP 03 地域課題解決型
    スタートアップ実践

茨城高専MDL(メディアデザインラボ)グループ構成

  • 映像メディアデザイン(映像動画編集)
  • CGクリエーション(CGコンテンツ制作)
  • eスポーツデザイン(eスポーツメディア設計開発)
  • XRデザイン(VR・ARコンテンツ制作)
  • サウンドクリエーション(音楽メディア制作)
  • IoT企画開発(IoTシステム設計開発)
  • プログラミング教材開発(PG教材開発)
  • Wedサービス開発(Webサービス設計開発)
  • AIデザイン・開発(AI深層学習S/Wの設計開発)
  • デバイス設計開発(電子デバイス設計開発)
  1. 上記、各グループから、社会課題に合わせた「分野横断型チーム」を編成し、企業等との連携した課題解決の方策検討及び実装
  2. 実装後、コンテストやコンペ、展示会開催による評価
  3. コンペ等による企業オファーの獲得、連携スタートアップ実践

取組みのご紹介

01|アソビサイエンス

本イベントは、高専スタートアップ教育環境整備事業の成果発表の場として、令和5年度から茨城県内の主要商業施設で開催しています。

学生が授業や実習・実験、課外活動等を通して得た専門的な知見と技術を生かし、地域課題の解決に取り組んだ成果の体験を通して、参加者に理科や科学の楽しさを体験してもらうことを目的としています。

また、本校学生がイベント運営を主体的に行うことで、社会性やコミュニケーションスキルを学ぶとともに、地域の人々から激励や賞賛を直接受け取ることで、高専で学ぶ意義を再確認する重要な機会となっています。

02|MIPPE&MIPPEプラス

本プログラムは、茨城高専の学生や教員と地域企業の協働を通して、お互いに高め合うことを目指した教育プログラムです。英語では“Ibaraki Regional Mutually Inductive Problem-solving Practical Education”と表し、その略がiR-MIPPE(“愛があるみっぺ”、通称“みっぺ”プログラム)です。

本プログラムを通じて、学生は企業の魅力や強みを分析する力、そして企業担当者との協働経験からキャリア意識や社会性を身につけます。また、学生や教員が学校を飛び出し地域企業を訪問することで、地域と茨城高専が相互に理解を深めます。

また、令和4年度からは、本科生向け課題解決型インターンシップ(または社会貢献)プログラムのMIPPEプラスがスタートしました。行政や地域企業、社会福祉施設等、多岐にわたる参加団体・企業が抱える課題解決に、高専生ならではの視点と知見でチャレンジしています。

03|社会福祉施設における課題解決案提案プロジェクト

福祉施設で行われたハビリテーション促進のためのデジタルコンテンツ披露発表会

令和6年2月9日(金)、日立市助川町の福祉施設「日立太陽の家」で、施設利用者の課題解決案を提案する成果発表会を実施しました。

本校学生は、歩行補助器具や車いす利用者の方々に向けて、日々のハビリテーションをゲーム感覚で楽しみながら行うことができるデジタルコンテンツ。後方カメラやセンサを取り付け、車いすの操作性・安全性を向上するカスタマイズ機能の2点を発表しました。

本校では今後も同施設との連携を継続し、施設利用者および施設職員の皆様方が抱える課題解決案の提案を続けていくことにしています。

成果発表会当日は、施設関係者や施設利用者の保護者様にもご参加いただき、喜びの声を多数頂戴しました!

04|U-12ゲームプログラミングコンテスト・ゲーム作りワークショップ

本校の教員と学生が、今年度大洗小学校・南小学校で実施した、大洗町放課後子ども教室「Islay(アイラ)プログラミング教室 」。同教室を受講した児童27名のうち、本コンテストにエントリーした11作品を「①発想力(自由な発想ができているか)、②表現力(色やレイアウト等のデザイン面)、③ゲームとしての面白さ」の3つの観点で審査しました。

また、会場には児童が作成したゲームが展示され、来場者は実際にゲームを体験し、優れた作品への投票を行いました。来場者から最も多くの投票を受けた1作品にはオーディエンス賞が贈られました。

05|メディアデザインコンテスト

本校の学生が、茨城高専のイメージや特徴、魅力を反映した茨城高専公式イメージキャラクターとPRデザインを作成!エントリーされた15作品を展示し、来場者の皆様にご投票いただきました。

05|各種体験講座の実施

本校では、地域の小中学生を対象とした出前授業・科学教室を積極的に実施しています。これらの活動は、本校の学生が主体となって企画・運営を行っています。

授業内容は、プログラミングを中心に、ドローンやロボットカーの制御、ロボット製作など、多岐にわたるテーマを扱っています。高専での授業や実験で得た知識と経験を活かし、参加者に分かりやすく説明することで、学生たち自身の学びもさらに深まっています。

これらの活動を通じて、参加した児童・生徒やその保護者の方々から直接感想をいただくことで、学生たちの意欲も高まっています。今後も茨城高専の学生たちが、地域の皆様に科学の魅力と楽しさをお伝えしていきます。

06|スキルアップセミナー

本校では、学生のキャリア形成支援の一環として、社会の第一線で活躍する方々を講師に迎え、スキルアップセミナーを定期的に開催しています。様々な分野のプロフェッショナルから、実務で培った知識や経験、最新の業界動向を直接学ぶ機会を提供しています。

参加学生は、専門知識を深めるとともに、第一線で活躍する社会人との対話を通じて、職業観や将来のキャリアプランについて考える機会を得られます。高専での学びと社会とのつながりを実感し、将来のキャリアに向けた具体的なイメージを形成する絶好の機会となっています。