【環境シンポジウム2023】本校学生2グループが参加

 令和5年2月11日(土)、ひたちなか市文化会館で開催された「環境シンポジウム2023」に、本校の学生2グループが参加し、日頃の研究の成果を発表しました。ひたちなか市では、学校や事業所、地域の方々が日頃から実施している環境保全活動について、自ら発表を行い、それを広く周知する場を提供することで、発表を聞いた方々の環境保全活動への自主性・主体性を広く育むことを目的に、環境シンポジウムを毎年開催しています。

 シンポジウムは大谷明市長の挨拶からスタート。続いて、ひたちなか市教育委員会 野沢恵子教育長の来賓あいさつ、茨城大学人文社会科学部長 原口弥生教授の紹介、環境保全啓発ポスターコンクールの表彰式と進行し、6団体による活動事例紹介の発表が行われました。

本校発表1「ほしいも加工残渣の悪臭抑制方法の検討と原因物質の化学分析」

▲ステージで発表する松田 望来さん

 
 松田 望来さん(応用化学コース 1年)は、昨年度の「環境シンポジウム2022オンライン」で発表したテーマ「ほしいも残渣の堆肥化に伴う悪臭の緩和技術の開発」を、さらに踏み込んだ内容で発表しました。茨城県の主要産業の1つである「ほしいも」は、加工過程で皮などの大量の残渣が発生します。残渣の有効活用として堆肥化する際に発生する悪臭が近隣トラブルの原因になる場合もあり、この臭気をどのように抑制するかという課題について原因物質の化学分析を行い、牡蠣殻を使用した臭気抑制法を提案しました。

 今回の研究発表は、今年1月に行われた第1回 高専GIRLS SDGs×Technology Contest(高専GCON2022)において、具体的な実験・検証を行っている点や、地域が抱える複数の課題を同時に解決していく研究内容が高く評価され、優秀賞を受賞しました。(高専GCONについてはこちら

本校発表2「マイクロプラスチック問題解決のために私たちができる活動とその活動が世間に与える影響の評価」

▲菅原 莉実さん

▲根本 彩耶さん

▲龍﨑 創平さん

 続いて園芸環境同好会の菅原 莉実さん(化学・生物・環境系3年)、根本 彩耶さん(同系3年)、龍﨑 創平さん(同系3年)が、マイクロプラスチック問題への取り組みについて発表しました。茨城県の水辺でのマイクロプラスチックの流入調査や、阿字ヶ浦海岸でのごみ拾い等の環境保全活動を通して、海の環境問題について多くの人に知ってもらい、さらに広めてもらうことに重点を置いて活動した内容を、活動の様子を交えたスライドを投影しながら発表しました。海岸のごみ拾いで回収したプラスチックごみを小物づくりの材料として再利用し、カラフルなストラップ製作のワークショップを行った文化祭では、参加者から「マイクロプラスチックについてよく理解できた。これからはごみを減らす工夫をしたい」「海にプラスチックがあることがわかった」「ごみからこんなにきれいなストラップが作れると思わなかった」といった感想が得られ、マイクロプラスチックの認知度があがり、環境保護への関心が高まる、また環境問題を知人に広めたい、といった効果が見られたことが報告されました。

講評

 最後に、茨城大学人文科学部長 原口弥生教授より講評がありました。
「ほしいも加工残渣の悪臭抑制方法の検討と原因物質の化学分析」については、ほしいも産業は多くの女性の働き手が携わっているが、女性の働き手の現場で見えた課題に対して専門的知見で解決にあたっている点が評価できる。昨年に続き分析力を高めてデータを収集していることから、今後よい解決策を得られることを期待する。
 また「マイクロプラスチック問題解決のために私たちができる活動とその活動が世間に与える影響の評価」については、マイクロプラスチック問題は大きな問題で取り組み方が難しいが、研究とごみ拾いから再利用等の実践活動を含めて取り組んでいる点が評価でき、今後も活動を継続していくことを期待したい、との講評をいただきました。

当日の様子は、ケーブルテレビJWAY「今週のトピックス」で放送予定です。

地上デジタル11ch 「今週のトピックス」内で放送(視聴可能地域:東海村・ひたちなか市)

2月20日(月)~26日(日) 初回(月曜日)17:00~、20:30~
 火~土曜日  9:30~、13:30~、17:00~、20:30~
 日曜日 10:30~、22:00~

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