物質	物理化学演習	4年・通年・選択・履修1単位
担当教員	宮下 美晴	連絡先
講義の概要	物理化学Ⅱの内容に沿って化学熱力学に関する演習を行い、理解を深める。
到達目標	化学反応と熱力学的パラメータ（熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピー、エントロピー、自由エネルギーなど）の関係を理解し、熱力学的パラメータを各種データから計算できるようになる。

日程		授業項目	理解すべき内容	理解度 (1～4)
前期	第1週	いろいろな系	熱力学的な観点からの系の分類に関する演習。
	第2週	熱力学第一法則	内部エネルギー、仕事、熱の関係に関する演習。
	第3週	理想気体の等温膨張・圧縮１	一定外圧下での理想気体の等温膨張・圧縮における、仕事、熱、内部エネルギー変化に関する演習
	第4週	理想気体の等温膨張・圧縮２	可逆的（準静的）な理想気体の等温膨張・圧縮における、仕事、熱、内部エネルギー変化に関する演習
	第5週	理想気体の内部エネルギー	内部エネルギーと温度の関係およびジュールの法則に関する演習。
	第6週	エンタルピー	エンタルピー変化に関する演習。
	第7週	まとめと復習（１）	前期第1週から第6週で学んだ内容についてのまとめと復習。
	第8週	熱容量	熱容量およびマイヤーの関係式に関する演習。
	第9週	エネルギーの分配則	エネルギー等分配則に関する演習。
	第10週	理想気体の断熱変化１	ポアッソンの式に関する演習。
	第11週	理想気体の断熱変化２	理想気体の断熱膨張・圧縮における内部エネルギー変化、仕事、熱の計算に関する演習。
	第12週	反応熱とヘスの法則	ヘスの法則を利用した反応熱の計算に関する演習。
	第13週	標準生成熱	標準生成熱を用いた反応熱の計算に関する演習。
	第14週	反応熱の温度依存性	種々の温度での反応熱の計算に関する演習。
	第15週	（期末試験）	期末試験は実施しない。
	第16週	まとめと復習（２）	前期第8週から第14週で学んだ内容についてのまとめと復習。
後期	第1週	熱力学第二法則１	熱力学第二法則に関する演習。
	第2週	熱力学第二法則２	カルノーサイクルおよび熱機関の仕事効率に関する演習。
	第3週	エントロピー	エントロピーに関する演習。
	第4週	エントロピー変化の計算	種々の変化（相変化、温度変化、体積変化、等）に伴うエントロピー変化の計算に関する演習。
	第5週	エントロピーの分子論的意味と熱力学第三法則	ボルツマンの関係式および熱力学第三法則に関する演習。
	第6週	エントロピー増大則	クラウジウスの不等式とエントロピー増大則に関する演習。
	第7週	まとめと復習（３）	後期第1週から第6週で学んだ内容についてのまとめと復習。
	第8週	自由エネルギー	自由エネルギーと平衡条件に関する演習。
	第9週	ギブス自由エネルギー変化の計算	気体の圧力（体積）変化や、各種化学反応に伴う、ギブス自由エネルギー変化の計算に関する演習。
	第10週	自由エネルギーと相変化１	クラウジウス－クラペイロンの式に関する演習。
	第11週	自由エネルギーと相変化２	クラウジウス－クラペイロンの式を利用した相平衡に関する演習。
	第12週	化学平衡と自由エネルギー	平衡定数とギブス自由エネルギー変化の関係に関する演習。
	第13週	平衡定数の温度依存性	平衡定数の温度依存性とエンタルピー変化、エントロピー変化の関係に関する演習。
	第14週	起電力と自由エネルギー	電池の起電力、自由エネルギー変化、平衡定数の関係に関する演習。
	第15週	（期末試験）	期末試験は実施しない。
	第16週	まとめと復習（４）	後期第8週から第14週で学んだ内容についてのまとめと復習。

学習教育目標	Ａ，Ｂに対応	達成項目	本科イ）、ロ）に対応	JABEE 認定基準	(A-2),(B-1),(d)-(1)に対応
教科書・参考書	教科書：秋貞英雄他「化学熱力学中心の基礎物理化学」（学術図書出版社） 参考書：渡辺啓「演習　化学熱力学」（サイエンス社）
評価方法及び 合格基準	成績の評価は小テストの成績で行う（定期試験は実施しない）。毎回の授業時に小テストを実施し、各四半期毎に小テストの合計点を100点満点に換算する。それらの平均の成績が60点以上の者を合格とする。
学生へのメッセージ、 予習・復習について	化学熱力学の理解を深めるには、演習問題を解くことが効果的であるので、各種問題の解法を十分に理解するよう努力して欲しい。電卓は常に携行すること。なお、「物理化学Ⅱ」の内容に沿った演習を行うので、受講者は「物理化学Ⅱ」も併せて履修することが望ましい。 授業中に実施した演習問題等は必ず復習し、十分に理解すること。また、次回予定の内容について、教科書や参考書を読むなどして予習すること。