物質 | 有機化学Ⅱ | 4年・通年・選択・学修2単位 | |
担当教員 | 小松﨑 秀人 | 連絡先 | |
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講義の概要 | 有機化学は炭素、窒素、酸素など生物内に見出される原子が関係する化学である。最近はその発展がめざましく、複雑な構造を有する化合物の合成へと展開されるようになった。しかし、どんなに素晴らしい反応が開発されても、基本を身に付けていなければ、それを理解することは出来ない。本講義では、3年次で習得した有機反応を電子論と官能基の性質に基づいて学び、全体的に有機化学の基本と応用を習得できるように解説する。 | ||
到達目標 | 1.官能基の化学(性質・反応性)を理解する。 2.電子の流れを意識して、有機反応・反応機構を考える。 3.有機反応を反応別(付加、置換など)に分類できるようになること。 |
日程 | 授業項目 | 理解すべき内容 | 理解度 (1~4) | |
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前期 | 第1週 | 電子論に基づいた炭化水素の合成と反応性 | 炭化水素の合成、電子論に基づいた反応性 | |
第2週 | 電子論に基づいた炭化水素の反応性 | 電子論に基づいた環状炭化水素の反応性 | ||
第3週 | 電子論に基づいたハロゲン化アルキルの合成 | ハロゲン化アルキルの合成 | ||
第4週 | 電子論に基づいたハロゲン化アルキルの反応性 | 電子論に基づいたハロゲン化アルキルの反応性 | ||
第5週 | 電子論に基づいたアルコールの合成 | アルコールの合成 | ||
第6週 | 電子論に基づいたアルコールの反応性 | 電子論に基づいたアルコールを用いた反応性 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | 電子論に基づいたカルボニル化合物の合成 | カルボニル化合物の合成 | ||
第9週 | 電子論に基づいたカルボニル化合物の反応性 | 電子論に基づいたカルボニル化合物の特徴的な反応性 | ||
第10週 | 電子論に基づいたアミン化合物の合成 | アミン化合物の合成 | ||
第11週 | 電子論に基づいたアミン化合物の反応性 | 電子論に基づいたアミン化合物の特徴的な反応性 | ||
第12週 | 電子論に基づいた芳香族化合物の合成 | 芳香族化合物の合成 | ||
第13週 | 電子論に基づいた芳香族化合物の反応性(1) | 電子論に基づいた芳香族化合物の特徴的な反応性 | ||
第14週 | 電子論に基づいた芳香族化合物の反応性(2) | アルキル化、アシル化、ニトロ化など | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | 前期分の総復習 | ||
後期 | 第1週 | 有機化合物の構造と命名 | 国際命名法に基づいた有機化合物の命名法 | |
第2週 | σ結合とπ結合 | 各結合の差違 | ||
第3週 | 酸と塩基 | 有機化合物における酸・塩基、その強弱の基本概念 | ||
第4週 | 付加反応(1) | 付加反応を大別、求電子付加の基本 | ||
第5週 | 付加反応(2) | 求電子付加の応用、求核付加の基本 | ||
第6週 | 付加反応(3) | Grignard試薬を用いた反応、分子付加 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | 置換反応(1) | 求核置換の基本 | ||
第9週 | 置換反応(2) | 求核置換の応用、求電子置換の基本 | ||
第10週 | 置換反応(3) | Friedel-Crafts反応、配向性 | ||
第11週 | 脱離反応(1) | 脱離反応の概念 | ||
第12週 | 脱離反応(2) | Saytzeff則、Hofmann分解 | ||
第13週 | 転位反応 | 各転位反応 | ||
第14週 | 酸化・還元反応、縮合反応 | 各反応の基本と応用 | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | 後期分の総復習 | ||
学習教育目標 | Aに対応 | 達成項目 | 本科イ)に対応 | JABEE 認定基準 |
(A-1),(c)に対応 |
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教科書・参考書 | 教科書: 奥山格監修「有機化学」(丸善) 参考書: マクマリー「有機化学概説(第6版)」(東京化学同人) 蝦名・小松崎 共編「有機化学テキスト」(茨城高専・物質工学科) ウェイド「有機化学」(丸善) ブルース「有機化学概説」(化学同人) | ||||
評価方法及び 合格基準 |
成績の評価は、定期試験の成績で行い、平均の成績が60点以上の者を合格とする。 | ||||
学生へのメッセージ、 予習・復習について |
有機化学は”暗記教科”ではなく、各官能基の化学や電子論や反応パターンがわかれば、かなり理解できるはずです。そんな一面を感じてみませんか。 3年生の講義内容の応用になるので、毎回しっかり復習しておくこと。講義ノートの内容を見直し、講義に関する例題や演習問題を解いておくこと。講義内容で示した次回分の内容を予習しておくこと。 |