物質 | 物質工学実験I(有機化学実験) | 3年・通年・必修・履修3単位 | |
担当教員 | 岩浪 克之、宮下 美晴 | 連絡先 | |
---|---|---|---|
講義の概要 | 有機化学の基本的な操作・技術を習得するとともに、有機合成反応について理解を深める。また、各種分離操作により反応生成物を単離する方法、および、各種測定機器により化合物の同定を行う方法も理解する。 | ||
到達目標 | 1.実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解・修得する。 2.実験・演習を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。 3.実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し説明・説得できる。 4.自らの考えを論理的に記述することができる。 5.討議やコミュニケーションすることができる。 |
実験テーマ | 理解すべき内容 | 担当者 | |
---|---|---|---|
前期 | オリエンテーション(1週) | 有機実験における安全教育、レポートの書き方、レポート提出方法、ディスカッション方法、などに関するオリエンテーションを行うので、それを十分に理解する。 | 岩浪、宮下 |
有機実験の基本操作(1週) | ガラス器具の名称・取り扱い、反応装置の組み立て、ろ過、抽出など、実験の基本操作を理解する。 | 岩浪、宮下 | |
エチルアセテートの合成(2週) | エステル合成実験を通して、化学平衡反応や触媒の働きを理解する。また、洗浄、乾燥、常圧蒸留を体得する。 | 岩浪、宮下 | |
o-ニトロフェノールの合成(2週) | ニトロ化、フェノールの反応性、反応に及ぼす温度の影響、等を理解する。また、水蒸気蒸留、融点測定、TLC分析を体得する。 | 岩浪、宮下 | |
ディスカッション1(1週) | エチルアセテート合成実験、o-ニトロフェノール合成実験に関する討議を行い、実験内容の重要項目を再認識する。 | 岩浪、宮下 | |
Friedel-Crafts反応によるアセトフェノン誘導体の合成(2週) | 芳香族の反応性、無水塩化アルミニウムの働きを理解する。また、有害ガス(HCl)発生の対策、抽出、洗浄、乾燥、蒸留を体得する。 | 岩浪、宮下 | |
Grignard試薬を用いての2-フェニルヘキサン-2-オールの合成(2週) | Grignard試薬の合成、および、Grignard試薬を用いたカルボニル化合物からのアルコール合成を理解する。また、減圧蒸留を体得する。 | 岩浪、宮下 | |
水素化ホウ素ナトリウムを用いたヒドロベンゾインの合成(2週) | カルボニル基の還元を理解する。また、還元剤の取り扱い、再結晶方法を体得する。 | 岩浪、宮下 | |
ディスカッション2(1週) | アセトフェノン誘導体合成実験、2-フェニルヘキサン-2-オール合成実験、ヒドロベンゾイン合成実験に関する討議を行い、実験内容の重要項目を再認識する。 | 岩浪、宮下 | |
総まとめ(1週) | 実施した実験内容の総括 | 岩浪、宮下 | |
後期 | 前期と同じ | 前期と同じ | 前期と同じ |
履修上の注意 | 物質工学実験I(無機化学実験)と併せて3単位。 | ||||
---|---|---|---|---|---|
学習教育目標 | A,B,Fに対応 | 達成項目 | 本科イ)、ロ)、チ)に対応 | JABEE認定基準 | |
教科書・参考書 | 教科書:茨城高専物質工学科編「有機化学実験テキスト」 参考書:奥山格監修「有機化学」(丸善)、マクマリー「有機化学概説」(東京化学同人) | ||||
評価方法及び 合格基準 |
成績の評価は、実験への取り組み状況50%、レポートの内容50%で評価し、無機化学実験と合計して平均点が60点以上の者を合格とする。ただし、提出すべきレポートのうち1通でも未提出のものがある場合には不合格とする。なお、定められた期限内にレポートが提出されなかった場合は減点する。 | ||||
学生へのメッセージ、 予習・復習について |
事前に実験テキストを熟読し、各実験テーマの目的と内容を十分理解して、実験に臨むこと。実験実施後は、参考書等を活用して実験内容を十分に理解すること。安全のため、保護メガネおよび白衣は必ず持参し、ヒールの高い靴や滑りやすい靴は着用しないこと。なお、本実験は無機化学実験と対をなし、クラスの半数が有機化学実験を、残り半数は同時に無機化学実験を行う。 |