物質 無機化学I 3年・通年・必修・履修2単位
担当教員 小松﨑 秀人 連絡先 
講義の概要 2年生で学んだ無機化学を基礎に、周期表の意味、各族元素の性質、化学結合の本質、酸と塩基、酸化と還元などを基本的な原理・法則に基づいて理論的・定量的に取扱い、無機化学のいろいろな事象に対する理論的な思考力並びに問題解決能力を養成する。
到達目標 1.無機化合物の化学式・反応式をきちんと書けるようになること。
2.クーロンの法則、電気陰性度等の概念に基づいて化学事象を理論的に説明できること。
3.化学結合、酸・塩基、酸化還元の概念から、物質の性質や反応を理解できること。
日程授業項目理解すべき内容 理解度
(1~4)
前期 第1週 1.周期表の化学
 周期表と電子配置①
量子数、電子軌道の形、元素の電子配置  
第2週  周期表と電子配置② Pauliの排他原理、Hundの規則  
第3週  元素の分類と周期表の特徴 典型・遷移元素、金属・半金属・非金属元素、原子量  
第4週  電気陰性度の理論的取扱い 電気陰性度の定義、Slaterの規則  
第5週 2.各族元素の性質
 1族元素の性質  
水素の同位体、スピン異性体、アルカリ金属の性質  
第6週  2族元素の性質 Be, Mgとアルカリ土類金属の違い  
第7週 (中間試験)  
第8週  13族元素の性質① ホウ素の化学、酸性・塩基性酸化物、ルイス酸・塩基  
第9週  13族元素の性質② アルミニウム化合物の諸性質  
第10週  14族元素の性質 炭素の同素体、ケイ素化合物、Sn・Pb化合物  
第11週  15族元素の性質① 窒素の酸化物、窒素酸化物  
第12週  15族元素の性質② リンの同素体、酸化物、リン酸化物  
第13週  16族元素の性質① 酸素の同素体、酸素分子の分子軌道法による取扱い  
第14週  16族元素の性質② イオウの同素体、イオウ酸化物  
第15週 (期末試験)  
第16週 総復習 前期の総復習  
後期 第1週  17族元素の性質 ハロゲン単体、ハロゲン酸化物  
第2週  18族元素の性質 希ガスが不活性の理由、Kr・Xeの化合物と構造  
第3週  遷移元素の性質① 遷移元素の分類と性質、金属錯体  
第4週  遷移元素の性質② d-d分裂、分光化学系列、ランタノイド・アクチノイド収縮  
第5週 3.電子軌道と化学結合
 初期の量子論と波動方程式
水素の原子スペクトル、ライマン系列、ボーアモデルの概要、シュレディンガーの波動方程式の概要  
第6週  化学結合の理論 原子価結合法と分子軌道法  
第7週 (中間試験)  
第8週  化学結合の種類とその本質① イオン結合、共有結合モデル、金属結合モデル  
第9週  化学結合の種類とその本質②
水素結合モデル、Van der Waals 力モデル
 
第10週 4.酸と塩基 酸・塩基の定義酸・塩基反応  
第11週 5.酸化と還元
 酸化と還元の定義
酸化・還元の定義、酸化・還元反応の成り立ち  
第12週  半反応式と酸化還元反応式の作り方 半反応式、酸化・還元反応式の作り方、標準電極電位  
第13週  ネルンストの式、電気分解 ネルンストの式、電池の起電力計算、電気分解反応  
第14週 6.結晶化学 結晶の種類、格子エネルギー  
第15週 (期末試験)  
第16週 総復習 後期の総復習  
学習教育目標 Aに対応 達成項目本科イ)に対応 JABEE認定基準
教科書・参考書 教科書:平尾、田中、中平ら共著「無機化学-その現代的アプローチ-(第2版)」(東京化学同人)
参考書:リー 「無機化学」(東京化学同人)
    浜口博「基礎無機化学(改訂版)」(東京化学同人)
    コットン他、中原勝厳訳「基礎無機化学」(培風館)
評価方法及び
合格基準
成績の評価は、定期試験の成績で行い、平均の成績が60点以上の者を合格とする。
学生へのメッセージ、
予習・復習について
この講義は理論的・論理的に無機化学の事象を考える能力を養成することが目的ですから、この講義を理解できれば、今後の自発的な学習や問題解決に大いに役立つはずです。