電気 | 電力発送工学 | 5年・後期・選択・学修2単位 | |
担当教員 | 川和田 裕 | 連絡先 | |
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講義の概要 | 電力系統の発達の歴史、構成と送配電系統の電気特性について学ぶ。また架空送電線路、地中送電線路、直流送電線路、配電線路の構成と特性について学び電力系統を安定して運用する方法について理解を深める。 | ||
到達目標 | 1.電力系統の電気的特性を表す各種パラメータおよび計算手法等を理解する。 2.電力流通設備の各構成要素について、その機能および設計の考え方等を理解する。 |
日程 | 授業項目 | 理解すべき内容 | 理解度 (1~4) | |
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後期 | 第1週 | 電力系統 | 歴史、構成と電圧・周波数 送配電設備と電気方式、供給信頼度、障害現象と分散型電源との連系 |
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第2週 | 送配電系統の電気特性 線路定数 |
抵抗、インダクタンス、静電容量の計算 多導体の線路定数 |
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第3週 | 送配電系統の電気特性 送電特性と送電容量、電圧降下 |
送電線路の等価回路の考え方と特性 送配電線の電圧降下の計算 |
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第4週 | 送配電系統の電気特性 短絡・地絡故障計算 |
単位法とパーセント法、簡易故障計算法 対称座標法 |
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第5週 | 送配電系統の電気特性 系統安定度と向上対策、電力損失と低減対策 |
安定度の種類と安定度向上の考え方 送電線路で発生する電力損失と損失低減対策 |
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第6週 | 架空送電 架空送電線路の構成 |
電線、がいし、支持物 異常電圧とコロナ、絶縁設計 |
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第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | 架空送電 中性点接地方式、誘導障害と電波障害、建設と保守、大容量送電と500kV・UHV送電 |
中性点接地の目的、各種接地方式の種類 誘導障害と電波障害 大容量化対策 |
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第9週 | 直流送電 必要理由、構成と送電方式、基本特性と制御方式、適用分野と適用例 |
直流送電の利点と課題、極数と帰路方式 基本回路と制御方式 |
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第10週 | 地中送電 特徴と方式、電力ケーブルと付属品、 建設と保守、大容量送電ケーブル |
電力ケーブルおよび付属品の種類、電気特性と絶縁設計 布設方式、大容量送電ケーブル |
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第11週 | 配電 構成と電気方式、配電計画、配電線の保護 |
高圧配電系統と20kV級配電系統、保護方式 | ||
第12週 | 配電 架空配電線路の建設と保守 地中配電線路、新しい配電設備と配電自動化、屋内配線 |
架空配電線路の構成と保守 地中電線路の構成と保守、主な技術開発 |
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第13週 | 電力系統の制御保護と情報通信 保護継電方式、電力系統の電圧・無効電力制御 |
保護継電方式の構成、送電線の保護継電方式 電力系統の電圧・無効電力特性 |
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第14週 | 電力系統の制御保護と情報通信 運用方式と潮流制御、電力用通信 |
運用方式の利点と欠点、潮流制御方式 電力用通信の種類と機能 |
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第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | 主要点を復習する | ||
学習教育目標 | A,Bに対応 | 達成項目 | 本科イ)、ロ)に対応 | JABEE 認定基準 |
(A-2),(B-1),(d)-(1)に対応 |
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教科書・参考書 | 教科書:道上勉 著「送配電工学」(電気学会) 参考書:関根泰次 著「大学課程送配電工学」(オーム社) | ||||
評価方法及び 合格基準 |
成績の評価は、定期試験の成績100%で行い60点以上の者を合格とする。 | ||||
学生へのメッセージ、 予習・復習について |
電力発送工学は、発電所を含む電力系統並びに電力流通設備に関する技術の成り立ちおよび基礎知識を学ぶ科目である。また、本教科は、卒業後、電気主任技術者の免状交付申請を行うために開設されている科目である。 電力発送工学は広範囲な分野を対象としており、理解度を深めるためには電気工学の基礎知識を含めた予習・復習が必要である。 |