機械 | 材料工学Ⅰ | 3年・通年・必修・履修2単位 | |
担当教員 | 小野寺 礼尚 |
連絡先 | |
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講義の概要 | 機械を設計するに当たっては、この機械の構成部品が使用される環境等を考慮した上で、材料の強度、耐食性、経済性などに配慮し、材料を選択しなければならない。第3学年では、機械材料として最も使用されている金属材料の一般的な特徴と炭素鋼の基礎を学ぶ。 | ||
到達目標 | 1.金属の特性が理解できるようになる。 2.鉄-セメンタイト系状態図が理解できるようになる。 3.炭素鋼の熱処理が理解できるようになる。 |
日程 | 授業項目 | 理解すべき内容 | 理解度 (1~4) | |
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前期 | 第1週 | 金属の特性 | 金属の特性を理解する。 | |
第2週 | 金属の結晶構造 | 体心立方格子、面心立方格子および最密六方格子を理解する。 | ||
第3週 | 結晶面と結晶方向 | ミラー指数を理解する。 | ||
第4週 | 塑性変形と結晶のすべり | 結晶格子とすべりの関係を理解する。 | ||
第5週 | 結晶のすべりと転位 | すべりと転位の関係を理解する。 | ||
第6週 | 金属の凝固 | 結晶粒の生成と生長を理解する。 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | 合金の特性 | 合金の特性を理解する。 | ||
第9週 | 相の平衡と状態図 | 二元合金の状態図を理解する。 | ||
第10週 | 全率固溶体型合金の状態図 | 液相、固相において2成分が完全に溶け合う状態図を理解する。 | ||
第11週 | 共晶型合金の状態図 | 固相ではまったく溶け合わない2元合金の状態図を理解する。 | ||
第12週 | 包晶型合金の状態図 | 包晶型合金の状態図を理解する。 | ||
第13週 | 金属間化合物をつくる合金の状態図・ | 金属間化合物をつくる合金の状態図を理解する。 | ||
第14週 | 固相において変態点をもつ合金の状態図 | 固相において変態点をもつ合金の状態図を理解する。 | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | 前期の内容を復習する。 | ||
後期 | 第1週 | 純鉄の変態 | 純鉄の結晶格子の変化および磁気変態を理解する。 | |
第2週 | 鉄ーセメンタイト系状態図の読み方(1) | 鉄ーセメンタイト系状態図の基礎を理解する。 | ||
第3週 | 鉄ーセメンタイト系状態図の読み方(2) | 状態図の各区域に存在する組織を理解する。 | ||
第4週 | 製銑・製鋼 | 鋼の製造法を理解する。 | ||
第5週 | 共析鋼の変態と組織 | オーステナイト状態から常温までの共析鋼の変態を理解する。 | ||
第6週 | 亜共析鋼の変態と組織 | オーステナイト状態から常温までの亜共析鋼の変態を理解する。 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | 過共析鋼の変態と組織 | オーステナイト状態から常温までの過共析鋼の変態を理解する。 | ||
第9週 | 焼きなまし、焼きならし | 中間焼きなましおよび球状化焼きなましを理解する。 焼きならしでの結晶粒の微細化を理解する。 |
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第10週 | 焼入れ(1)冷却速度と変態温度 | 水焼入れおよび油焼入れを理解する。 | ||
第11週 | 焼入れ(2)マルテンサイト変態 | マルテンサイト変態と温度の関係を理解する。 | ||
第12週 | 焼きもどし | 焼きもどしの目的を理解する。 | ||
第13週 | 恒温変態 | 恒温変態曲線を理解する。 | ||
第14週 | 合金鋼の組織と合金元素 | 合金元素と合金鋼の標準組織の関係を理解する。 | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | 後期の内容を復習する。 | ||
学習教育目標 | A、Bに対応 | 達成項目 | 本科イ)、ロ)に対応 | JABEE認定基準 | |
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教科書・参考書 | 教科書:W.D. キャリスター「材料の科学と工学 1」(培風館) 参考書:阿部秀夫「金属組織学序論」(コロナ社) 須藤一他「金属組織学」(丸善) | ||||
評価方法及び 合格基準 |
成績の評価は、定期試験の成績 80%、およびレポートの成績 20%で行い、合計の成績が60点以上の者を合格とする。 | ||||
学生へのメッセージ、 予習・復習について |
第2学年の機械設計製図Ⅰおよび第2学年の機械システム工学実習で学んだ材料名、材料記号を復習しておくこと。 |