物質 | 有機化学I | 3年・通年・必修・履修2単位 | |
担当教員 | 岩浪 克之 | 連絡先 | |
---|---|---|---|
講義の概要 | 有機物質は自然界に存在する基本的な構成要素であり、石油から医薬品、生物に至るまで膨大な化合物群を構成している。これらの基礎的な化合物群を理解できるよう、4年次の有機化学で展開する内容と併せて学習することにより、無理なく体系的に理解できるようにしている。3年生で実施する物質工学実験Ⅰ(有機化学実験)とも関連し、有機化学に対する理解を深めている。 | ||
到達目標 | 1.IUPAC命名法の基本を理解し、炭素数が6までの基礎的有機化合物の名称と構造が書けるようになる。 2.混成軌道の概念を理解し、空間的に安定な分子の立体構造を表現できるようになる。 3.共有結合における分極の作用により、有機化合物がイオン反応を起こす原因を理解できるようになる。 4.主な有機反応のイメージを理解できるようになる。 |
日程 | 授業項目 | 理解すべき内容 | 理解度 (1~4) | |
---|---|---|---|---|
前期 | 第1週 | 構造と結合 | 原子の構造、共有結合、混成軌道 | |
第2週 | 酸と塩基 | 電気陰性度、酸と塩基の定義 | ||
第3週 | アルカン(1) | アルカンの命名法と性質、化学構造の表し方 | ||
第4週 | アルカン(2) | シクロアルカンの命名法、立体配座 | ||
第5週 | アルケン(1) | アルケンの命名法、E, Z命名法 | ||
第6週 | アルケン(2)、アルキン | アルケンの反応、Markovnikov則、アルキンの命名法とその反応 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | 芳香族化合物(1) | 芳香族化合物の命名法、芳香族性 | ||
第9週 | 芳香族化合物(2) | 芳香族求電子置換反応、置換基効果 | ||
第10週 | 立体化学(1) | 構造異性体と光学異性体の違い、構造の表し方 | ||
第11週 | 立体化学(2) | R, S命名法、ジアステレオマー、メソ化合物 | ||
第12週 | ハロゲン化アルキル(1) | ハロゲン化アルキルの命名法、ハロゲン化アルキルの合成法 | ||
第13週 | ハロゲン化アルキル(2) | 求核置換反応、脱離反応 | ||
第14週 | 演習 | これまでのまとめと演習 | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | |||
後期 | 第1週 | アルコール・エーテル(1) | アルコールの命名法と性質、アルコールの合成と反応 | |
第2週 | アルコール・エーテル(2) | エーテルの命名法と性質、エーテルの合成と反応 | ||
第3週 | アルデヒドとケトン(1) | アルデヒドとケトンの命名法、アルデヒドとケトンの合成法 | ||
第4週 | アルデヒドとケトン(2) | アルデヒドの反応、アセタールの合成、Grignard反応 | ||
第5週 | カルボン酸(1) | カルボン酸とその誘導体の命名法と性質 | ||
第6週 | カルボン酸(2) | カルボン酸とその誘導体の合成と反応 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | カルボニル化合物の反応(1) | ケト-エノール互変異性、エノラートイオンの生成 | ||
第9週 | カルボニル化合物の反応(2) | アルドール反応、Claisen縮合反応 | ||
第10週 | アミン | アミンの命名法と性質、アミンの合成と反応 | ||
第11週 | 炭水化物 | 炭水化物の分類、Fischer投影式、単糖類と多糖類 | ||
第12週 | アミノ酸・ペプチド・タンパク質 | アミノ酸の分類、タンパク質の分類と構造 | ||
第13週 | 脂質・核酸 | 脂質の種類、DNAの構造 | ||
第14週 | 演習 | これまでのまとめと演習 | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | |||
学習教育目標 | Aに対応 | 達成項目 | 本科イ)に対応 | JABEE認定基準 | |
---|---|---|---|---|---|
教科書・参考書 | 教科書:マクマリー「有機化学概説(第6版)」(東京化学同人) | ||||
評価方法及び合格基準 | 演習課題・小テスト・ホームワーク30%、試験の成績70%で評価する。前後期成績の平均点が60点以上の学生を合格とする。 | ||||
学生への メッセージ |
2年生までで学習した化学、有機化学Iが基礎となっている。事前に復習しておくこと。 本教科目は専門基礎科目であり、物理化学、生物工学、環境化学、材料科学、有機合成化学、高分子化学等の授業の基礎となる科目である。主体的、積極的取り組んでもらいたい。なお、4年生で学習する有機化学Ⅱと連携している。 |