共通 | 物理 | 1年・通年・必修・履修2単位 | |
担当教員 | 中岡 鑑一郎 | 連絡先 | |
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講義の概要 | 物理の基礎である「力と運動」と「仕事とエネルギー」について学習することによって,物理の基本的な考え方を理解する。また,実験を通して測定値の有効数字の取り扱いについて学ぶ。 | ||
到達目標 | 1.測定値の有効数字の扱い方を習得する。また,物理量の単位(国際単位系)について理解する。 2.ニュートンの運動法則を正しく理解し,その法則を直線運動と平面運動に適用できるようにする。 3.仕事とエネルギーの関係を理解し,力学的エネルギー保存の法則を説明できるようにする。 |
日程 | 授業項目 | 理解すべき内容 | 理解度 (1~4) | |
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前期 | 第1週 | 物理で何を学ぶか 物理量と単位,接頭語と指数 |
これから学ぶ物理の概要と物理量の表し方を理解する。 | |
第2週 | 【実験1】長さと質量の測定,有効数字 | ノギスとマイクロメーターの使い方と測定値の有効数字を理解する。 | ||
第3週 | 力の三要素と力の表し方,力の合成と分解 力のつり合い |
力は大きさと向きをもつ物理量であること,力の合成と分解,そして,2力のつり合いの条件を理解する。 | ||
第4週 | いろいろな力 作用・反作用の法則 |
重力,垂直抗力,弾性力,張力を理解する。 2つの物体の間でおよぼし合う力の関係を理解する。 |
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第5週 | 直線運動の速度と加速度 | 物体の速度と加速度とは何かを理解する。 | ||
第6週 | 等加速度直線運動 | 加速度が一定のとき,時刻と速度と変位の関係を理解する。 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | ニュートンの運動法則と運動方程式,力の国際単位 慣性の法則 |
運動の第2法則と運動方程式,ニュートン[N]の意味を理解する。 慣性の法則を理解する。 |
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第9週 | いろいろな直線運動(押し合う力がはたらく物体) | 直線運動をしている物体についての運動方程式を理解する。 | ||
第10週 | 糸の張力がはたらく2物体の直線運動 | 糸の張力がはたらく場合の物体の直線運動を理解する。 | ||
第11週 | 自由落下運動 | 重力を受けて自由落下する物体の直線運動を理解する。 | ||
第12週 | 投げ上げ・投げおろしの運動 | 投げ上げ・投げおろしの運動を統一的に理解する。 | ||
第13週 | 【実験2】重力加速度の大きさの測定 | 記録タイマーで打点された紙テープの解析方法を理解する。 | ||
第14週 | 静止摩擦力と動摩擦力 | 物体にはたらく摩擦力と垂直抗力の関係を理解する。 | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | |||
後期 | 第1週 | 動摩擦力がはたらくときの物体の運動 | 水平面から動摩擦力を受ける物体の運動を理解する。 | |
第2週 | 力積と運動量 | 力積と運動量とは何かを理解する。 | ||
第3週 | 運動量の変化と力積 | 運動量の変化と力積の関係を理解する。 | ||
第4週 | 運動量保存の法則,反発係数 | 2物体が衝突する前後の運動量が保たれることを理解する。 | ||
第5週 | 仕事と仕事率 | 仕事と仕事率とは何かを理解する。 | ||
第6週 | 運動エネルギーと仕事 | 運動エネルギーと仕事の関係を理解する。 | ||
第7週 | (中間試験) | |||
第8週 | 保存力と位置エネルギー | 重力と弾性力による位置エネルギーを理解する。 | ||
第9週 | 力学的エネルギー保存の法則 | 力学的エネルギーが保存される条件を理解する。 | ||
第10週 | 【実験3】運動量保存の法則の確認実験 【実験4】力学的エネルギー保存の法則の確認実験 |
2つの台車の反発と連結の実験から運動量保存を確認する。 自由落下する物体の力学的エネルギーの保存を確認する。 |
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第11週 | 平面運動における速度,加速度,相対速度 | ベクトル記号を使って速度,加速度,相対速度を理解する。そして,平面運動をする物体の運動方程式を理解する。 | ||
第12週 | 斜面上の物体の運動 | 三角比を使って斜面上の物体の運動を理解する。 | ||
第13週 | 放物運動 | 水平投射と斜方投射の運動を理解する。 | ||
第14週 | 平面上での斜衝突 | 平面上での運動量保存の法則を理解する。 | ||
第15週 | (期末試験) | |||
第16週 | 総復習 | |||
学習教育目標 | Aに対応 | 達成項目 | 本科イ)に対応 | JABEE認定基準 | |
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教科書・参考書 | 教科書:和達三樹 監修,小暮陽三 編集「高専の物理(第5版)」(森北出版),プリント 問題集:学習システム研究会物理班編 「NEW PROGRAM 物理(上)」(秀文堂) | ||||
評価方法及び合格基準 | 成績の評価は,定期試験の成績80%,実験等のレポートの成績10%,宿題の成績10%で算出し,合計の成績が60点以上の者を合格とする。 | ||||
学生への メッセージ |
物理はみなさんがこれから高専で学ぶ工学の基礎になる科目です。物理で学習したことを基にして,身の回りの現象を自分の言葉で説明できるようになってください。式の単なる暗記は物理の理解に役立ちません。 授業で学習した内容を毎回その日のうちに復習するとともに,次回の学習内容に目を通しておいてください。 |